犬の十戒
1、私の寿命は、10年。長ければ15年。
何があっても、最後まであなたのそばにおいてもらえますか。
わたしをを買う前に、どうかそのことをよく考えてください。
2、あなたが私に望んでいることを、
ちゃんと分かるようになるまで少し時間をください。
3、私を信頼してください…それが何より嬉しいのです。
4、私のことをずっと叱り続けたり、罰として閉じ込めたりしないでください。
あなたには、仕事の楽しみもあるし、ともだちもいるけれど
私には…あなたしかいないのです。
5、時には私に話しかけてください。
たとえ、あなたの話す言葉はわからなくても、
あなたの声を聞けば、私に何を言ってくれているのか、分かるのです。
あなたがしてくれたことを、私は決して忘れません。
6、私のことをいつもどんな風に扱っているか、考えてみて。
7、私を叩く前に思い出してください。
私には、あなたの手の骨など簡単に噛み砕ける歯があるけれど、
決してあなたを噛まないようにしていることを。
8、言うことをきかないとか、手に負えないとか、怠け者だと叱る前に
そうさせてしまった原因がなかったか、思い起こしてください。
ちゃんとした食事をさせてもらっていたでしょうか。
太陽が照りつけている中に、長い間放っておかれたことはなかったでしょうか。
おいた私の心臓が弱っているせいで、動けないのかもしれません。
9、私が年老いても、どうか世話をしてください。
私たちはお互いに、同じように歳をとるのです。
10、最後のお別れのときには、どうか私のそばにいてください。
「辛くて見ていれない」とか「立ち会いたくない」とかそんなこと、言わないでほしい。
あなたがそばにいてくれるなら、私は、どんなことも安らかに受け入れます。
そして、どうか忘れないで。
私がいつまでもあなたを愛していることを。